看護部の教育方針は、当院の理念・看護部の理念に基づいて安全で安心な質の高い看護を提供できる看護師を育成することです。
当院では、看護専門職者として必用な能力の獲得・維持・向上できるよう支援しています。個々の看護師が経験年数ではなく、組織の目標を踏まえて各個人の能力及び、ライフサイクルに応じて組織の支援を受けながら、臨床実践能力の向上に自ら取り組むものです。
ベリタス病院のラダーシステムはジェネラリストとしての自律を支援するもので、成長の目安として位置づけます。
パトリシア・ベナーの看護論を基本において、
経験をもとに初心者から達人へと段階を経て看護実践能力を育成・評価していくツール。
下図の各ステップをクリックすると詳細ページに移動します。
◆看護実践の習得段階◆
段階 | 定義 | 内容 |
初心者 | 看護学生やこれまで経験のない領域・分野においてケアを担当することになった看護師 |
その状況についての経験が全くない、あるいは理論的知識だけはあるが、臨床現場では柔軟に対応することのできない看護師である。 老人看護を専門とするベテランのナースが、小児科病棟に異動になりそこでケアにあたる場合、初心者の段階に戻る。 |
新人 | 新卒1年目の看護師 |
初心者と比べると実践的知識、論理的知識を持っており先輩ナースからバイタルサインの測定の指示があれば、それに対してある程度は柔軟に対応することができ専門職者として最低限のケアを提供できる段階である。 自分自身の判断で優先順位を決め行動することはできない。 |
一人前 | 同じ病棟、領域・分野で2〜3年の臨床経験を持つ看護師 |
新人との大きな差は、次から次へと目まぐるしく動かなくてはならない病棟の中で、常に冷静に状況を把握し、判断することが出来る段階。 この時期は優先順位を考えならが目標・計画も立てられるようになる。 中堅に比べると見劣りする部分もあるが統率や管理能力も芽生え始める。 これまでに経験したことのない場面でもこれまで培ってきた経験と知識を生かし、対処することが可能。 |
中堅 | 同じ病棟、領域・分野で3〜5年の臨床経験を持つ看護師 |
病棟の中で上からも下からも信頼されるベテラン・ナースのこと。 一人前との違いは、患者や病棟など部分的ではなく全体として統合的にとらえ、ケアを提供することができる点である。 この段階になるとあらかじめ設定された目標頼らずに、自分自身で状況判断を行い、迅速で適切な行動をとることができるようになる。 患者が急変する前のわずかな変化を見逃さずに、事態が悪化する前に未然に防ぐ能力も兼ね備えている。 |
達人 |
到達するまでにはキャリア形成などの個人差があるため、一概に経験年数で表すことはできない。 (誰もがこの段階に到達できるわけではない) |
どんなに困難な状況であっても、直感的な状況判断により、問題解決の糸口を見つけ出すことができる。 定められている行動指針やルール、ガイドラインなどに頼ることはない。それがなくても自立的に行動し、患者にとって最良のケアを提供することができる。 過去の経験や知識、感覚など、判断材料として考えられる全ての要素から統合的に判断し、正確な答えを導き出す事ができる。 |
マネージメントラダーシステムを導入し院内・院外の教育支援を継続的に行っています。
当院では、転職された方、ブランクのある方、一人ひとり背景の違う既卒採用者が、早期に職場環境に適応し、スムーズに業務が遂行できるように支援しています。
既卒採用者が早期に部署になれ、最大限の能力が発揮できるように、支援・援助する
既卒採用者には一人ひとりに対し指導担当看護師(メンター)が支援します。メンターは既卒採用者の背景を理解した上で、個人にあった計画を立案し支援を行っています。メンターが不在の場合は、フォローの看護師が支援を行います。
日本看護協会の日本看護学会・兵庫県看護協会の年間教育計画に基づく研修に多数参加しています。
また、全国のセコムグループ提携病院による研究発表会・交流会、その他交換研修も行っています。