診察ご案内



脊索腫・軟骨肉腫

脊索腫とは

 脊椎或いは頭蓋骨正中深部の斜台という部分より発生する腫瘍で悪性ではありませんが、斜台に生じた場合骨を破壊しながら頭蓋底部より脳幹部へ伸展し脳幹機能を侵していく頭蓋底腫瘍のひとつで予後の悪い疾患です。

手術について

 一回の手術で摘出しても腫瘍は頭蓋底部を形成する骨に浸潤しているため、この腫瘍発生源となっている骨を取り去らない限り再発を繰り返します。複数回の手術を受けている患者さんが多く1回目の手術での摘出が大切です。
 腫瘍は正中部に発生することが多く、正中部の腫瘍に対しては開頭による摘出術より内視鏡を使用した経鼻的摘出が優れていると考えます。腫瘍が側方に伸展した場合には開頭手術が必要になりますが徹底摘出を行いますので、多くの場合硬膜の欠損した頭蓋底部の脳が上咽頭、鼻腔にさらされた状態になります。この場合の修復には形成外科医の協力が必要となりチームで手術を行っています。どうしても取りきれなかった残存腫瘍に対しては、重粒子線、サイバーナイフ照射などおこない半年ごとにMRIにて経過観察します。

軟骨肉腫とは

 軟骨肉腫は肉腫という病名がついていますが他の悪性腫瘍に比し悪性度が低く進行も遅く外科的摘出にて治癒が可能であり、脊索腫と違い腫瘍が残存しても予後不良因子となりにくいといわれています。しかし再発を繰り返し大きくなる症例もあり、その場合には徹底摘出をこころがけます。残存腫瘍にたいしては摘出した腫瘍の病理検査の結果、術後経過観察中の大きさの変化などを総合的に判断し重粒子線治療、定位放射線治療の追加を考えます。
実際の症例
脊索腫

(左:術前、右:術後)
歩行障害、嚥下困難の再発脊索腫症例。形成外科の協力のもと手術を施行した。 (↑)腫瘍は摘出されている


軟骨肉腫



(上:術前、下:術後)
歩行障害、嚥下障害で発症した再発症例。耳鼻科、形成外科と合同 で全摘出した。